山口県防府市の歯医者「しまだ歯科医院」です

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CT検査

CT検査といえば、検査着に着替え、ベッドに横たわりながら撮影するイメージがあると思います。しかし近年では、歯科治療においてもCT装着が普及し始めており、インプラント治療の他に、根管治療などの複雑な治療で重要な役割を果たしています。

歯科用CTとは

CTとはComputed Tomographyの略で、コンピューターによるX線断層撮影のことです。歯科用CTは歯科に特化して開発されており、立ったままの姿勢で、しかもたった10数秒で撮影することができます。
二次元で撮影するレントゲンとは違い、歯科用CTは、断層写真を撮ることができます。患部を輪切りにし、必要な箇所を取り出してピンポイントで確認することができるため、根管治療のような複雑な治療には、なくてはならない存在です。
画像も非常に鮮明で、骨の厚みや歯根の細かな形状、骨から上顎洞や下顎管までの距離を、0.1ミリ単位で計測することができます。

当院の歯科用CT検査の考え方

当院では、歯科用CTが国内で販売されたと同時にいち早く導入し、幅広い診断や手術シミュレーションに活用しています。
また、当院は歯科医師を対象としたCTの啓蒙活動にも積極的に取り組んでおり、CTに関する書籍を共同で執筆するとともに、研修会を行なっています。

医科用CTとの違い

医科用CTと歯科用CTの断層の原理は同じですが、大きな違いは撮影方法です。
検査着を着てベッドに横たわる必要がある医科用CTに対し、歯科用CTは、立ったまま撮影することができます。歯科用CTは、撮影こそたったの10数秒で済みますが、医科用CTの約5倍もの情報量を得ることができる優れものです。

従来のレントゲンとの違い

レントゲンと歯科用CTの大きな違いは、レントゲンが二次元で平面的な画像であるのに対し、歯科用CTは三次元の立体的な画像であることです。
レントゲンによる画像では、調べたい箇所の厚みや奥行きは正しく把握することが困難です。しかし、歯科用CTなら歯根の先の向きや骨の厚み、神経の位置なども、三次元的に把握することができます。

CT検査のメリット

CT検査には以下のようなメリットがあります。

1診断スピードがアップ

当院のように歯科用CTを完備していれば、提携病院にわざわざCT検査の予約を取る必要がありません。複雑な治療も、診察から治療プランまでの流れをスムーズに行うことができます。

2被曝量が少ない

歯科用CTはたったの10数秒で撮影が終わるため、医科用CTと比べて被曝量がおよそ10分の1です。

3負担が少ない

歯科用CTの撮影は、着替える必要もなく、体が不自由な方や高齢の方では座ったまま行うことができるため、負担が少ない検査です。

4治療説明がわかりやすい

歯科用CTで撮影した画像は、患者様と共有しながら、治療の説明や手術のシミュレーションに使用します。三次元的な画像があると、口の中の状態を驚くほど把握しやすく、患者様が納得した上で治療を受けることが可能です。

5治療が効率的

歯科用CTは、医科用CTの約5倍もの情報を得ることができるため、より正確な診断をすることができます。
以前は被せ物を外して症状を確認しながらでないと行えなかった治療も、CT検査で内部を把握することで圧倒的に治療が効率化します。

CT検査が有効な歯科治療とは

歯科用CT検査は、さまざまな歯科治療に活用されています。

インプラント治療

インプラント治療を安全に行うためには、顎の骨の厚みや骨密度、神経や血管の位置などを正確に把握する必要があります。レントゲンだけでは重なって見えづらかった部分も、CT検査なら精度の高い診断・治療が可能です。

根管治療

根管治療において、CT検査は不可欠です。 歯の神経が集まっている根管は、肉眼で見ることができない上、複雑な形状で枝分かれしています。そのため、根管内の細菌汚染を徹底的に除去することは非常に困難です。
しかし、歯科用CTを使用すれば、歯根や根管の形態を三次元的に確認することができるため、中の状態をシミュレーションしながら治療することで、根管治療の成功率がグッと上がります。
また、重症化するまでレントゲン画像には映らない早期の病巣も、CT検査なら早い段階で確認できます。

歯周病治療

CT検査は、歯周病の治療にも有効です。 歯槽骨の状態を立体的に見ることができるため、歯を支えている骨がどの程度吸収されているのか、治療したことにより骨再生がどの程度進んでいるのかを、正確に診断することができます。

親知らずの抜歯

CT検査なら、親知らずの歯根と神経の位置関係を三次元的に確認する個とができます。そのため、神経の損傷を回避しながら手際よく治療することができます。

CT検査が保険適応になる場合

CT検査が保険適応となる例は下記の通りです。

  • 抜歯する歯が下顎管や上顎洞に近接しているため、位置関係を把握するための精密な診断が必要な場合
  • 難治性歯内療法(複雑な根管治療)で、レントゲンでは原因が把握できない場合
  • 顎関節症や腫瘍などの検査
  • 重度の歯周病で歯周外科手術が必要な場合
  • 上顎洞炎、顎骨のう胞などの診断

CT検査のリスク

CT検査は、画像の精密さや膨大な情報量から、従来のレントゲンよりも被曝量が大きいのは確かですが、一般の医科用CTと比べても被曝量は少なく、安心して使用することができます。また、撮影範囲を限定した小照射野モードを選択すれば、被爆量をさらに少なくすることが可能となっています。
ただし、次に当てはまる方は、CT検査を受けられないことがあるので、検査の前に必ず申し出ください。

  • 妊娠している、または妊娠している可能性のある方
  • 心臓ペースメーカーを装着している方